f:id:careersg:20190121151241j:plain大井町のレトロな銭湯

年が明け、みなさん、いつもの日常に戻りましたでしょうか。今年の目標は何でしょうか。わたしは、毎年、何か決めるのですが、お恥ずかしい。三日坊主どころか何もせずに終わってしまうのであります。例えば、ある年は毎日、朝起きてラジオ体操をすると決めました。が、正月明けにはその決心を忘れました。またある年は、家計簿をつけて税金申告時に慌てないように、と決めました。が、そもそも領収書の保管すら覚束ない有様。はたまた、家族に糖尿の者がいるので、大好きな羊羹もつぶ餡大福も麻布一番のたい焼きも控えるようにと決心しましたが、気が付けばいつの間にか胃袋に収まっているのです。どうもダメ人間のようです。ですから、今年はいっそのこと、何も決めないことにいたしました。

 羊羹といえば、、幼かりし頃、福島の故郷の小さな町でお風呂のない家に住んでいた時分、父親と近くの銭湯に通っていた頃の思い出があります。

 父の自転車の荷台に乗って、銭湯に通っていたのですが、銭湯の近所に親戚の菓子屋ががあって、そこで一休みするのが常でした。ある日、大人たちのたわいもない会話などつまらないので、わたしはお菓子売り場に鎮座する羊羹をじっと見つめていました。すると奇跡が起きました。帰り際に親戚のおばさんが、米屋の羊羹1本をわたしに持たせてくれたのです。わたしは嬉しくてその羊羹を、自転車で家路につきながら、父親と半分ずつぺろりと食べてしまいました。家に持ち帰ると、他の三人の兄弟に分けなければならないからです。なんとわがままで意地汚い幼子でしょう。

先日、そんなことを思い出しながら、大井町のレトロな銭湯を楽しみました。タイムスリップしたようなレトロな銭湯。小さな池には錦鯉が泳ぎ、一番風呂には背中に上り鯉の入れ墨のおじいさん。番台には、すこしばかり森みつこさん似のやさしそうなおばあさん。

さて、今年も良い年にしたいと思います。みなさん、よろしくお願いいたします。

 

松本 利勝

 国家資格キャリア・コンサルタント

 産業カウンセラー

 元中高校長

 

1月26日 キャリコン講座説明会及びコンセンサス(合意形成)ワークショップ

みなさん

こんにちは。人生は、面白いものです。中高の校長であったわたしが、人生という舞台で様々なロールと出会い、そして今、自衛官の人々と学び、喜怒哀楽を共にする時間を多く共有しています。

今回は、そんな流れの中でのお知らせです。

 

自衛官のための
国家資格キャリアコンサルタント試験対策講座説明会開催!
日時 2019年1月26日(土) 13時~16時
場所 銀座1丁目19の1一般社団法人足育研究会会議室
      参加費 1,000(資料代など)
           *説明会の後に交流会(希望者) 16時~18時 会費 2000円 
  【プログラム】テーマ「自衛官がキャリアコンサルタントとして輝く」
1) 現役自衛官が語るキャリアコンサルタント活動
各駐屯地で活躍されている自衛官国家資格キャリアコンサルタントの体験談など
2) 「キャリコンの魅力」とキャリコン講座紹介
(株)キャリア・ストラテジー講師 松本 利勝(元中高校長)、仙波京子(元企業管理職)
3) 「自衛官のみなさんへのメッセージ」
吉本恵子(株式会社キャリア・ストラテジー代表)
4) ワークショップ・自己紹介等
お申込み matsumoto@careersg.co.jp
お問合せ 担当 松本 利勝 電話09039083752 
備考 10時から12時まで「自衛官のための日本語教師養成講座説明会」を開催しています。両方参加可能です。

ドローン操作を仕事にできるのはいつまで?

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先日の報道。最近の自動車学校も経営が苦しいとのことです。特に地方では教習を受ける学生が激減しているからだそうです。少子高齢化故の必然の流れです。そこで、目を付けたのが最近大流行のドローン撮影操作のプロを養成する教習です。今までの自動車教習場を生かして、ドローン教習所に変貌させるのだそうです。全国にあるこのような教習所は今や大人気です。

さて、これまで自動車の運転技術には自信があり、転職、あるいは定年退職後は、自動車教習所の教官をめざそうと考えていた人は、その夢の計画が狂ってしまったのではないでしょうか。

最も、そのドローンも近い将来はコンピュータ操作になるでしょうから、その時はコンピューターの優れたエンジニアが求められるに違いありません。ドローン操作教習も需要がなくなるでしょう。時代は変わり、雇用されうる、雇用され続けるスキル(エンプロイアビリティ)も急速に移り行く時の流れによって変化していくのですね。

時代を読まずして、転職も再就職の現実的な準備はできない、ということです。

時代に流されては自分らしい就活はできません。しかし、時代の流れを見極めずしてライフプランニングは成就できません。地方に住むか、都会に住むか、どのように働くか、何を生業にするか、どのように人として生きていくか、わたしたちはいつでも問われています。

 

株式会社キャリアストラテジー

国家資格キャリア・コンサルタント

産業カウンセラー 

松本 利勝

 (元中高校長。不登校生徒、保護者、教員、スクールカウンセラーへのスーパーバイ ザーが専門)

 

 

 

人はなぜ働くのだろう

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(環境省傘下の企業社員研修風景)

一昨日、大阪で企業研修講師。環境省が設立した会社の社員コミュニケーション研修でした。4時間のプログラム。副社長さんなど偉い方が横にいて観察していらっしゃるやや堅苦しい雰囲気。しかし、わたしはマイペースです。どんな状況、人数でも、状況に合わせたプログラム編集をその場で行います。

今回も、61名と聞いていた参加者が45名。平均年齢は60歳くらい。ほぼ同世代のお仲間でした。

研修開始前に何人かとそれとなくこの会社のこと、仕事に就いた事情などをヒヤリングしてみました。すると、ほぼ全員が前職があり、定年退職して再就職した人たちでした。白髪も薄毛も老眼も普通。孫もいます。前職ではそれなりの地位もあった方々。

プライドもお持ちです。このような人たちへのコミュニケーション研修に上からの目線はあり得ません。仲間としてこれからどう働き、人生を生き抜くかを問いかけました。わたしの職歴とこれからの野望(たとえばいかにしてキャリアコンサルタントでありつつ、本物の忍者になるか。)を語りつつ、限りある人生、命ある間、やりたいこと5つを教えてください、と。

するとみなさん、真面目に考えて話し始めたのです。グループは大盛り上がり。新しい職場を考える人などおりません。老後を考えているのです。しかし、活き活きと生きていたい。そのために真剣になるのです。いつしか、偉い方がそばで観察しているのも忘れ、堅苦しい雰囲気は一掃。そして、気が付けば研修は終わっていました。

笑顔とあいさつ。これはコミュニケーションの基本です。しかし、その前提はお一人様一回限りの人生という舞台でどう自分を輝かせるかを探求していること。その姿勢がなければ、自己肯定もできず、今を楽しめないでしょう。

今回は、同世代との対話だったと思います。講師は教えるのではなく、同士として語り掛ける仲間なのだと、思いました。

松本 利勝

国家資格キャリアコンサルタント

産業カウンセラー

元中高校長

 

好きなこと見つけて、仕事に生かそう

f:id:careersg:20181112100243j:plain落語家 柳家 花緑さんの少年時代

こんにちは。コスモスが美しい季節になりました。日本は素敵な四季の国ですね。

ところで、みなさん最近、腹の底から笑っていますか?幼子の笑顔をみると思わずこちらも微笑んでしまいますが、そんな機会もないと、仕事のストレスに支配されて、気が付けば笑顔が失われていることも。仕事のできる人は、笑顔とあいさつができる人であることが基本。その笑顔が消えてしまうのは、自分もそんな自分に出会う人も楽しくはありません。そんな自分に気が付いたとき、みなさんはどう工夫していますか?

わたしの最近のおすすめは、「落語」をみること。おかしくて、しかも話術も学べます。好きな落語家は柳家花緑さん。叔父は6代目柳家小さん花緑さんの芸がすばらしいだけでなく、その自己理解、仕事理解がすばらしいのですね。

花緑さんは、学習障害があり幼いころから文字があまり読めないのだそうです。ですから、学校の成績は文字が重要視される国語、英語、算数等はいつも「1か2」。先生たちも学習障害だと知らず「この子は勉強のできない子」という認識でしかなかったのでしょう。

ところが、花緑さん、文字を読むのは苦手ですが、それ以外の能力は問題なし。それどころか、耳から聴く情報理解力は完璧です。彼は中学を卒業して大好きな落語家という仕事を選択します。すると才能爆発的に開花。落語は文字ではなく、口伝いで芸を習得する世界なのですね。今、花緑さんは、大人気の落語界のホープ。22歳という戦後最年少の年齢で真打昇進。花緑さんは自分が勉強ができなかったのは「障害」が原因であったことを知り、彼はなぜ文字が苦手なのかようやく理解できたのです。自己分析が可能になったのです。今やそのことが彼の「強み」になりました。自己受容、完全なる自己肯定、自己効力感。花緑さんのメッセージ「誰でも、生きることが素敵。好きなこと見つけて仕事しよう!笑顔で生きよう。」花緑さんの笑顔、その落語からうまれる素敵な笑いはそんな確かな自己理解、仕事理解から生まれるのですね。

 

松本 利勝

国家資格キャリアコンサルタント

産業カウンセラー

元中学校・高等学校校長

 

やれないと思えばやれない。しかし・・・

f:id:careersg:20181024094505j:plain視覚障がい者の小林幸一郎さん

教員時代に子供たちに「福祉教育」をしたいと思っていました。今は亡き叔母が下半身不随で、初等教育も受けられなかったことを子供心に不条理だと思っていたからです。優しい叔母は昭和のはじめという人権意識の希薄な時代、かつ福島の片田舎で福祉行政や親族の無知から一度も学校に行けなかったのです。

現代の日本でも政府機関の障がい者雇用率の水増し不正に象徴されるようにまだまだ障がい者への意識は希薄です。しかし、多くの障がい者(わたしたちも足腰を痛めたり、老眼になったり、また事故や病気が原因で体が不自由になることもありますから障がいは自分自身の問題ですね)が、自分への思い込みから解放されて自由に人生の新しい可能性、キャリアの開拓を活き活きとしています。

視覚障がい者小林幸一郎さんは、ある時、障がいを持っていてもできることは山ほどあると気づきました。そしてアフリカのキリマンジャロ登山を成し遂げたのです。彼は今、そのメッセージを多くの障がい者に伝えています。写真は、ボルダリングをしている小林さん。

自分は、これはできない。50代だから、60代だからできない。新しい仕事にチャレンジできないなどと思い込みますと、確かに何もできないのです。しかし、失敗するかもしれないけれども、とにかくやってみる。人生は一度きり。失敗しても楽しい経験になるかもしれません。わたし自身の教育観でもあります。

さて、自分を思い込みから解放するために、どうすればよいのでしょうか。わたしの場合は子供の時にしたかったことから始めました。

今月末、忍者修行で奥多摩に参ります。60代から忍者になっても遅くはないでしょう。

 

松本 利勝

国家資格キャリアコンサルタント

産業カウンセラー

忍び

生きる時間

f:id:careersg:20181018185654j:plain生前のバーンスタイン

若いころは、人生は永遠に続くものだと思っていました。体は元気で、両親もいつまでも元気であるとも。学校の仲間も若いままでいるはず・・・。

しかし、気が付けば、両親は共にもうずっと前に天国に行ってしまい、同窓会に出席すると何人かはすでにこの世にはいないのです。長い髪を肩まで垂らし、フォークを歌った学生時代は遠い昔。亡くなった大杉蓮さん、樹木希林さんなどの訃報が胸を打ちます。子供のころに甘えた叔父叔母たちも認知症だったり、すでに世を去っています。

さて、あらためて考えてみたいと思います。人間の永遠の問い。人は何のために生きるのか。あの有名な音楽家バーンスタインは晩年「人のために仕事をし、演奏するのです」と語りました。生活費を稼ぐために仕事をする。もちろん、それは当然です。生活費に事欠くようでは、人のために、などと考えられる余裕は生まれません。ただ、人はおそらく、人の喜びのために生きるときにこそ、自分の存在意義を確認するのです。俳優さんも、余命いくばくもない日にも自分のために、他者の喜びにつながるような演技をするのです。円熟した音楽家、その音色は味わい深い人生の響きを奏でます。わたしたちはどのように人生を奏でているのでしょう。ライフプランニングの意味ですね。

紅葉の美しい季節になりました。みなさん、お風邪など召しませぬように。

 

松本 利勝

国家資格キャリア・コンサルタント

産業カウンセラー

教育カウンセラー

元校長