笑顔を浮かべれば、友達ができます。でも、しかめ面を浮かべれば、しわができます。
最近、白髪が増えました。目じりにもしわが増えました。あいさつをすると頭頂部の薄毛が気になるほどに。また体中の筋肉が衰えました。息子に「とうさん、昆虫爺さんになったね」と笑われるほどに。それで、そっと、白髪染め。眉毛にも、手を入れました。人は見た目がある程度の初対面の印象を決めますから。メラビアンの法則です。
これではいけない。楽しくない。と、思い煩い、焦りますと、ますます白髪もしわも増えるのです。つまらない後ろ向きの思い煩いに心が泣いてしまう時、世界は暗く見える。しわしわの世界です。
君が笑えば、世界は君とともに笑う。君が泣けば、君は一人きりで泣くのだ
エラ・ウィラー・コックス
科学的研究では、人はストレスを感じるとコルチゾールというストレスホルモンが分泌され、うつ病、心臓病、糖尿病などの病に侵されていくことが証明されています。悪い細胞をやっつけるNK細胞の力も弱くなります。笑わない状態がそうなのだと。
楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ。
ウィリアム・ジェームズ
そう、笑うことです。そうは言っても、実際は理由もなく笑えません。こんなにも辛いのに、苦しいのに、心が傷ついているのに。と、しばしば思います。そうです。そんなに、簡単に笑えません。心理学ではまず、作り笑いでもいいから、笑えば、身体もそのようになりますよ。身体が笑えば、悩みも苦しみの心も前向きに変わるのですよ、と説明されています。いわゆる行動療法の効能です。確かに、そうです。しかし、人の心は、そのような行動にすぐには向かないものです。とても複雑です。深く傷ついた心の回復は、光を求めつつもグレーな世界です。ただ、そこに留まっていては何も始まらないのも事実です。負のスパイラルから抜け出す方法。その人自身にその力はその時はありません。ですから、そのような友が傍らにいましたら、そっと微笑みを。その人のそばで、空の鳥を見よ、野の花を見よ。風を感じよ、との古の言葉を心に想起して。
下を向いたら、虹を見つけることは出来ない。
わたしもそのようにして笑顔になります。良き人々に恵まれています。
松本 利勝
国家資格キャリアコンサルタント
元校長