ぶつかるのではなく引いてみる

ここ数年、忍者のスキルを学んでいます。先生は本物の忍者先生です。髪を後ろに束ねて絶えず修行している若い先生です。最近は対面ではお会いしていませんが、手裏剣だけでなく、身体の使い方などの修業はとても面白いのです。

 

忍者は基本的には戦い人ではなく、情報収集の人ですから、戦いません。危なくなったら真っ先に逃げることが大切です。最強の忍者は命の危険に合う前に、それを察知してとにかく逃げるのです。どうしても逃げ切れないときにだけ戦います。戦う以上は勝たなくてはいけません。あるいはその場から逃げおおせることが必要です。

 

手裏剣も相手を殺傷するのではなく、相手のバランスを崩して、すばやくその懐に入り込み剣で刺すのです。忍者は、そのために運動機能を高め、相手の心理、火薬などの道具にも精通しなくてはいけません。

 

身体の使い方で興味深いのは相手の力を利用して相手を倒すことです。押すのではなくも引くのですね。のこぎりも西洋は押しますが、日本は引きますね。環境と戦うのではなく、環境の力を生かす、抵抗しない、その力を引き出して掌握しコントロールする。

 

このスキルは実は心のスキルにも通じるのでしょう。生きることも。忍者修業は一生です。昼間はカウンセラーですが・・・・

 

大学相談室カウンセラー

国家資格キャリアコンサルタント

元校長 防災士