ハラスメント防止研修はつまらない!

わたしが教頭であった頃、もう10年前になりますがー教員研修のひとつに「ハラスメント防止研修」がありました。教員研修の企画をするのも管理職の職務です。その頃は、まだどこに適切な講師がいるのかわからず、よく教育機関が依頼する○○というところにお願いしたのです。すると、弁護士さんたちが数人やってきて裁判事例を紹介するのです。「こんなことをすると訴えられますよ。だからしないようにしましょう」という感じです。判例研究会のような印象。一方通行の講義です。弁護士さんたちは、一生懸命に説明されましたが、頭には何も残らない。何故なんだろう、と思ったのです。

わたしたちは学校という教育現場の教員で、日々、生徒たち、保護者の人々、同僚、職員さんたちと一緒に、時に激論を交わしながら必死に働いていたのですが、弁護士さんの法律的アプローチには違和感がありました。教育のプロではない方々に人をひきつける授業(研修)を期待してはいけないのだと痛感いたしました。

 

数年後、教員時代を終えて、わたしが研修講師となりました。そして思うことは、現場でひたすら葛藤しながら、少しでもその職場を良くしたい、風通しの良い環境にしたいという人々の役に立てるような研修をしたいということです。

それがわたしたちの志。ここに今を生きるわたしたちの未来への希望があります。